意外な情報


春休みに入りましたが、例年入試が終わったばかりということもあり、また短い休みでもあるという理由から「春期講習」は行わないのですが、その年は講習をやってほしいという要望があったために、正直イヤイヤ行うことにしました。その要望があった子が、午前中にただひとりだけ講習を受けにくるという機会に恵まれました。

その子は小学生のころから私の教室に来てくれていて、女子中学生にしては非常に冷静沈着でマイペース、浮ついたところがほとんどない(というか、ポーカーフェイス)なところがあって、比較的口がカタい印象があったため、かの不登校の男子(同級生)の話を思い切ってしてみました

彼は嘘を言っていた


バーベキュー会を開くということを条件に当然「内密」の約束を取り付け(なんてヤツだ!)、例のキャラクターに関することで悩んでいるみたいだ・・・ということを彼女に説明したのですが、彼女は私の話を途中で遮り、そしてこともなげにこう言いました。

「ねえねえ、そんな話、ホントに信じてるの?」
 
アホじゃないの?という顔で見上げる小柄な女子を見降ろしながら、私は「やられた!」と心の中で地団太を踏みました。

彼は私にウソをついていたのです

彼女はため息交じりでおもむろに話し始めました。

実は、彼は先天的に股関節に障害があり、歩く分には見ていても違和感はないものの、しかし気の毒にも、体育の授業や遠足などは必ず見学または欠席しなければならなかったのです。彼女は「絶対にナイショだよ」と前置きして、話を続けました。

もうひとつの「答え」


確かに中学3年生になる男子が、ちょっとからかわれたからと言ってそんなに傷つくものなのか、私には判断つきかねてはいたのですが、しかし何か「おかしい」という印象は正直ありました

彼女の話によれば、夏、プールの授業のときに、見学を抜け出して女子更衣室に潜入し、女子の下着を物色したという、

とんでもない話だったのです

しかも悪いことに、それを彼と仲が良かった男子に目撃されてしまい、その秘密を冬になっていわゆる「いじめっ子グループ(不良グループ)」に握られてそれを広められてしまい、相手が相手だけに何も言い返すことができないまま不登校に至ってしまった・・・という経緯でした。

彼女に訊きました


私は彼女に訊きました。彼は本当にそんなことをすると思う?彼女は、「それはわかんないど、他の男子に言われても言い返さないんだからそう思われてもしょうがないじゃん・・・ってか、クラス違うし、あたしアイツに興味ないし」と、そう言いました。

確かに、言い返さなかったがうまくなかったのは事実でしょう。しかし、「言い返していたらもっとひどい目に遭わされていたかもしれない」という恐怖が彼の中にあったことも事実のはずです。

講習を終え、昼飯を食いながら私は考えました。それは確かに親にそんなことを言えるはずもなく、私に質問されるたびに一連のツラいできごとを思いださなければならないというのは、それが事実であろうとそうでなかろうと、彼が置かれたあまりにも苦しい状況を思うと居たたまれない気持ちになりました。


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